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神尾真由子(Vn)&ミロスラフ・クルティシェフ(Pf)デュオ・リサイタル@サントリーホール11/7(日)
チャイコフスキー:なつかしい土地の思い出 op.42 憂鬱なセレナード ロ短調 op.26 ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番 ヘ長調 op.24 「春」 ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調 op.108 encore エルガー:愛の挨拶 op.12 クライスラー:美しきロスマリン チャイコフスキー:ワルツ-スケルツォ

 当初から変更してデュオ・リサイタルになった今回の演奏会。チャイコフスキー国際で各部門最上位入賞同士が組んだわけですが、なかなか成功したのではないでしょうか。
 スタートは、チャイコフスキーから、二人とも、このレパートリーは得意中の得意なのかも。出だしは若干抑え気味に聴こえたviolinも、やはりいつもどおり、蓋全開のピアノに引けを取らない。ピアノも、かなりはっきりと強弱をつけ、ロマンチックな音で存在感を示します。「春」も、かなり浪漫あふれる春でしたが、それでもこの二人にしては抑え目だったかも。
 steph的メインは、後半のブラームスで、第3番の第2楽章をどんなふうに弾いてくれるのか、楽しみでした。第1楽章は、ピアノとviolinが交互に音を奏でるシーンで、これ以上ないくらいかなり強い音を出した思い切った表現で、ここはこうしよう!などと二人で探求して打ち合わせした跡が見えるかのようでした。その後のフレーズもはっきりとした発音で、自分が聴き込んでいるCDは、もっとすんなりさりげない演奏なので、文章に点が付いているかのようにかなり誇張されて聴こえましたが、これはこれで納得。第2楽章は、それに比べてずっとオーソドックスでたおやかな演奏。第4楽章の冒頭の弦の響きは、ピアノとブレンドしてよい響きになっていました。マニアックかもしれませんが、この部分だけはもう少し弦がよく聴こえる方が好み。全体としては、起伏が激しく決して平凡ではないけどかなり作品の本質を伝えてくれる好演。
 アンコールのワルツ・スケルツォは、2回くらい聴いていると思いますが、もう十八番ですね。この曲での弦のつややかさ、華やかさといったらMAXだったのでは。その瞬間、ここがサントリーホールの大ホールだということを忘れそうなくらい、響きに満たされていました。まだ共演回数は少ないのかもしれませんが、度重なっていくうちに、ずっとコンビネーションもよくなるでしょう。 
イツァーク・パールマン ヴァイオリン・リサイタル@サントリーホール 10/20(水)
ロハン・デ・シルヴァ(Pf) モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第32番 ヘ長調 K376 ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番 イ長調 op.47 「クロイツェル」ブラームス:「F.A.E.ソナタ」のためのスケルツォ ハ短調 WoO2 シューマン:ヴァイオリンとピアノのための幻想小曲集 op.73、ヴァイオリン名曲集(当日ステージで発表):クライスラー/プニャーニの様式によるテンポ・ディ・メヌエット クライスラー/フランクールの様式によるシチリアーノとリゴドン グルック/メロディ ブラームス/ハンガリー舞曲第一番 クライスラー/美しきロスマリン ヴィエニャフスキ/奇想曲 ニ短調 encore バッチーニ:妖精の踊り

 パールマンのCDを最初に聴いたときは、あまりの美音に、violinなんだけど、違う楽器を使ってるんだ、と思いました。セルゲイ・ハチャトゥリアンのCDを聴いたときは、violinにピアノのペダルが付いてるんだ、と思いました。←あまりに響くので。ハイフェッツのCDを聴いたときは、弾いてる人が人間じゃない・・・いや、人間業じゃないように思いました。これは解説要りませんね。激しく横にそれましたが、2007年に病気で公演中止となって払い戻しをして以来、CD上の憧れでしかなかったviolinistをようやく聴けることになりました。
 演目は、モーツァルトは毎回入っていて、クロイツェルの日と、フランクのソナタの日がありましたが、どうにもパールマンの明るい音でフランクはしっくりこないかもしれないという思いが若干あって、クロイツェルの日にしました。しかし、それは杞憂だったかもしれません。ベートヴェンはベートーヴェンだったし、モーツァルトはモーツァルトだったし、シューマンはシューマンでした。異なる作曲家の作品を、その作品ごとにすんなりと入って表現していく、それはまさに自分がイメージしていた各作品そのものでした。そしてクライスラーほかの小品たちを聴いて、ますます確信しました。米大統領の就任式のときに演奏するなど、名声はあり過ぎるくらいあるでしょうが、まさしくviolin作品と向き合ってきた人なんだなと実感しました。アンコールは、steph的にはしっとりした曲希望でしたが、バッチーニですから超絶技巧で終わったという感じでした。
 実際に聴いてみると、美音よりもむしろアプローチの方が印象に残りました。CDは過去なので、LIVEがその人の現在なのだということは言えるかもしれませんが、violinの場合はとくに実際に聴いてみないと、その人の音楽性は分からない気がします。って分かった気になるだけなんですけどね。この日は、正面で聴いていましたが、クロイツェルのときなど、いくら丁々発止の曲だとはいっても、もう少しピアノが遠慮してくれるとよかった。だって、パールマンを聴きに来たんだから。当日、ホール入口に『完売御礼』という赤い札。今まで何度もこのホールに通いましたが、初めて見た光景でした。
ラファウ・ブレハッチ(Pf) 特別コンサート@サントリーホール10/6(水) ショパンの真髄
曲目 ショパン: 2つのポロネーズ op.26 4つのマズルカ op.41 バラード第1番 ト短調 op.23 ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 op.21 指揮:大友直人 演奏:東京交響楽団 encore ワルツ第4番 作品34-3 マズルカ 作品50-2 夜想曲 第20番 遺作

 ショパンイヤーということで、何かひとつショパンのコンサートに行ってみたかったのですが、前回ショパンコンクールに優勝したブレハッチのコンチェルト含む特別コンサートが企画された。プレハッチはその賞歴からも、よく宣伝されていて、一度は聴いてみたいと思い、実際聴いてみるまではどれだけのものかという思いもちょっとあったけど、madokakipさんのところでN.Yのリサイタルが非凡なものだったらしい

ときいて、Liveに行ってみようという気になった。席は背中側の上の方。

 結論から言いますと、とても素敵で感動した。今まで聴いたピアニストの中で、いちばんよかったかもしれません。
 前半は、ソロでショパンのピアノ曲。ショパンの曲は、もし華麗に弾かれたとしたら、気障だなあと思ってしまうイメージがstephにはありますが、わざとらしさなんて全くなく、選曲も、ちょっと暗めの曲で、うじうじ悩んでいそうなショパンでよかった。ペダルを長く使わない方なのか、音が響き過ぎないところもよかった。バラ1は、よかったけど、難しそうな曲だと改めて思った。←この一文、完全に横にそれてます。
 後半のコンチェルト第2番は、さらに輪をかけてよかった。このピアニストは、決して強打しない。とても繊細に音を出すし、fも勢いと速さで作る感じ。オケの音もよく聴いている。第2楽章は、もうサントリーホールに天使が舞い降りてましたよ。
 ショパンのコンチェルトは、ピアノが主役でオケはずっと伸ばしてる(!)感じがあって、他に比べて食指が動かなかったところもあり、実は初めてLiveで聴いたのですが、こんないい曲だったのですね。あんなに素敵なピアノだったら、この曲はこれでいいのだ、と思えてしまった。
 10月末にBS-hiで4時間生放送されたショパン特番の中では(けっこう全部見ちゃったんですけど)、録画で登場し、英雄ポロネーズを弾いていました。TVではなぜか打鍵が強く感じられました。なんか本人の好みの選曲ではない気がしますが。この曲は、番組のリクエスト投票で1位になってました。
 タイトルに、”人には教えたくない名店”と書きましたが、すばらしいというよりも、素敵という言葉が合ってます。ほんとに味のあるピアニストに出会えました。
 それにしても、よくぞここまでのピアニストが、ショパンの国から出てきてくれたよ、と思ってしまいました。ポーランドに親戚がいるわけでも何でもないですが、長いスパンで見たら、これはひとつの事件ではないかな。コンクールのときのプレッシャーも半端ではなかっただろうなー。ポーランドの人にとっては、これからも、期待の人ですね。
 最後に、唐突ですが、ハッチって、デュオやってるんですかね?実は、9月に聴いたセルゲイ・ハチャトゥリアンには、ピアノのいいパートナーが絶対に必要だと常々思っているのですが・・・ハッチとハチャ、繊細な音の持ち主同士、意外に合うんではないかなあ。同じ1985年生まれだし。誰かこのふたりを引き合わせてあげてください
東京都交響楽団第702回定期演奏会@サントリーホール 9/24(金)
シチェドリン:管弦楽のための協奏曲第1番 ハチャトリアン:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 セルゲイ・ハチャトゥリアン(Vn)・・・(アンなのかヤンなのかリャンなのか??) encore コミタス:アプリコット・ツリー (本人から次のような曲紹介あり。「今日はアルメニアの作曲家の曲を演奏しました。続けてアルメニアの曲を演奏します。曲はアプリコット・ツリー。」)
ショスタコーヴィチ:交響曲第1番 ヘ短調 op.10 指揮:アレクサンドル・ドミトリエフ 

 最高でした!!詳しくは後日。

 遅くなりましたが追記です。Sergey KhachatryanのCDは何枚も聴いていて、初めてLiveで聴けるということで、期待のあまり緊張してしまいました。
 代役によるソリスト変更で、よくぞ呼んでくれた(以前来日ツアーでもこの曲を弾いていた)と思いましたが、同郷の作曲家の曲ということで、思い入れも一潮、というより身に染み付いていることでしょう。自身、シベリウスのカップリングでハチャトリアンのコンチェルトをリリースしています。この曲は、I・パールマンのCDも聴きましたが、あまりに美音で明るい演奏なので、なんかロマン派の音楽みたいに聴こえてしまいました。あ、パールマンは大好きなんですけどね。10月にリサイタルにも行っています。一方、S・ハチャトゥリアンの演奏は、第2楽章を中心として民族的な香りが濃く感じられ、私の中ではこの曲の名盤です。
 聴いてみたその第一声は、CDよりずっとずっと繊細な音でした。やっぱり、一音一音が美しいのです。演奏姿はほぼ直立、完璧な音程で、とても繊細なボウイングで天上のような音で淀みなく弾く、と書くとなんかH・ハーンのことみたいですね。第2楽章は、いちばん思い入れが強そうなので、どんなに濃い演奏をするだろうと思ったら、あくまでも繊細なままでした。第3楽章、繰り返し部分の音が上がるフレーズなど、さらりとさりげなく弾くところは、やはり激うま。きれきれです。オケともぴったり合わせて、快速で疾走。
 もしこの音がなかったとしたら、はっきり言って、『未来の巨匠だ!』と言ってしまいそうですが、この音があるために、第一印象は、『ものすごく個性の強いviolinist』というイメージを持ってしまいました。目をつむってきいたら、すごい美人(注:男性です。)を想像してしまいそう。触れてはいけない、みたいな。アンコール曲で、さらに澄んだ繊細な音(フラジオレット?)を聴かせてくれて、これは果たしてviolinなのか?という感じさえしました。席が前から6列目で、舞台に近過ぎて、音が頭の上を行ってしまっているような気がしたので、次は上の方の席で聴いてみたい。
 さて、vodkaさんのところの貴重な情報

です。2012年1月14日(土)東京交響楽団オペラシティ公演で、ベートーヴェンのコンチェルトを弾くそうです!stephにとってこれは一生に一度は聴いておきたい必聴のコンサートです。今からすでに再来年が楽しみです。
東京都交響楽団「作曲家の肖像」Vol.77《ストラヴィンスキー》(6/5)@東京芸術劇場
指揮:ヤン=パスカル・トルトゥリエ ピアノ:野平一郎 ストラヴィンスキー:3楽章の交響曲 ピアノと管楽器のための協奏曲 ペトルーシュカ(1947年版)

 2週連続の芸術劇場。3曲全てピアノが入ったPGで、様々な音とリズムに彩られた、賑やかな曲。1曲目の第3楽章は、ナチスの軍楽隊の行進のイメージとのこと。テケテケテケテケ(ティンパニ)フイフイ(弦)が多い・・・
 どうして、いつにもましてこんなにアバウトかというと・・・。席が・・・。マイナス情報として、あえて書きますと、C席で3階の端のブロック(LB、RBではなくて、その後方のブロックC~G列)だったのですが、設計上の問題なのか、いくら姿勢を正しても、舞台への視界がとれず、とりわけ頭が大きいわけでも前のめりになっているわけでもない前の席の人の頭が舞台中央にかぶって、指揮者もピアニストも見えず。ならば目をつむって聴けばよいのかもしれませんが、末席ならまだしも。。。舞台中央にかけて黒いサークルがあって、演奏中にそれが微妙に動く、という状態で、音楽に集中できませんでした。先週は、端ではないブロックで同じような列でしたが問題なかったので、同料金でこの席を売ってはいけないのではないでしょーか。以前、ラ・フォル・ジュルネで五重奏の奏者が全く見えなかった東京国際フォーラムホールBの端の席を思い出しました。
 ひとつだけ面白かったのは、隣席の人がチラシを見ながら、「圧倒的な技術力と並外れた身体能力って、violinistの身体能力って何?」とつっこんでいたこと。後で見たら、月刊都響掲載記事で、昨年度の想い出に残った公演結果で2位に入った公演のソリスト神尾さんへの感想コメントでした。
 参考に、1位はインバル/マラ3、2位がインバル/チャイコン・チャイ4、3位はコバケン/スメタナ:わが祖国、4位はstephも聴きましたデプリースト/シューマンvlコン・ブル7、5位がインバル/ブル5でした。投票者一人あたりの第1位が5点で結果の1位が160点て、絶対数どのくらいだったのでしょう?
エサ=ペッカ・サロネン指揮フィルハーモニア管弦楽団@東京芸術劇場2010.5.30(日) サロネン:ヘリックス チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ヒラリー・ハーン(vl) encore バッハ:サラバンド シベリウス:交響曲第2番 encore シベリウス:付随音楽「ペレアスとメリザンド」から第8曲メリザンドの死 組曲「カレリア」から第3曲行進曲風に 付随音楽「クオレマ(死)」から第1曲悲しいワルツ

 1曲目は、打楽器から始まりオケへと広がっていく曲で、現代音楽にしては、聴き易い。
 そして、パガニーニのviolinコンチェルト第1番や、モーツァルトのソナタのCDが好印象で、チャイコフスキーに期待と一抹の不安を抱きながら、高名なviolinistヒラリー・ハーンを、やっと初鑑賞です。
 旋律のどこからどこまでも整った通る音で、ここまで細部まで聴かせてくれるソロは、めったにないのでは。この曲に関しては、あまりにも音を整えることなく、激しく弾いて欲しいという期待がある一方で、ハーンの演奏は、全くそういった激しさからはかけ離れた整然とした美しさがあって、聴いていて冷静になってしまうくらい端整。きっとそういうもの(濃厚なチャイコフスキー)は志向していないのでしょう。正確に演奏するだけでなく、作品の本質を表現する(聴き手に伝える)ということは演奏家として百も承知で、その上で選択したアプローチなのでしょうから。といっても、すばらしいからといって、感動するわけではないのですよね。
 直前にヴィクトル・トレチャコフ/フェドセーエフ指揮モスクワ放送響のCDを聴いていってしまったため、あまりのアプローチの違いに唖然としたところもあり。こちらの方が、どこまでも美しい音でありながらも泥臭さも感じさせるような濃さがあって、かつ、ついていけなくなる程の緩急はつけていなくて、しっくりきます。
 オケは、pはしぼってソロを引き立て、第3楽章では音階を駆け上がるところを非常に加速するなどメリハリもあって、よくつけていました。
 シベリウスの第2番は、これまた直前にバーンスタインのCDを聴いてしまったけれど、こちらはそれに勝るとも劣らない盛り上がりと、静寂の美しさを体感できた。オケは繊細なpから最高潮の最終楽章まで指揮者の要求に充分応えて、どのセクションも音よし反応よし。今月2つ目のイギリスのオケを聴いたわけですが、こちらは自分も拍手鳴り止まずの状態。いいオケですね~。なんでもゆーこときいてくれそう。サロネンだけ、ていわれたりして。
 サロネンの指揮姿(後姿)は、初めて見ましたが、正直言って、けっこうかっこよかった。今まで見た中で、トップクラスでしたよ。
 この日の演目は、シベリウスの第2番やカレリア組曲とメジャーな曲が多くて、欲を言うなら第2番以外が聴きたかったけど、シベリウスが堪能できて、他の公演にも、俄然行きたくなりました。チケットとってませんが、幻想交響曲なども、かなり期待できそう。また来日するときには、詣でようかな~。
NHK音楽祭Plus イルジー・ビェロフラーヴェク指揮BBC交響楽団演奏会@NHKホール2010.5.12(水) エルガー/序曲「南国で」 シベリウス/バイオリン協奏曲 神尾真由子(バイオリン) encore パガニーニ:24のカプリースから13番 ドボルザーク/交響曲 第9番「新世界から」 encore ドボルザーク:スラブ舞曲 作品72から第7番 フチーク:行進曲 「剣士の入場」 ドボルザーク:スラブ舞曲 作品72から第2番

 恒例の秋の音楽祭より一足先に、プロムスLastNightで熱い演奏をするBBC響を聴いてきました。
 明るい音で繰り出したエルガー、このオケの特長なのでしょうか、色彩豊かでこの後の曲への期待も高まりますが・・・
 お目当てのシベリウスのコンチェルト。静かにしめやかに美しい音で始まったviolin、テンポを抑えて、丁寧に、抑え気味の歌い回しと音色は、この曲にふさわしい。コンクールで選曲しただけあって、技巧的にも細部まで聴かせてくれます。微妙な話をすると、第1楽章の途中からすでに(!)ピッチが半音外れてきた箇所があったような気がしたのは、気のせいかもしれません。後で思い返してみると、同じくこの大きなホールで、最後まで何の狂いもないかのごとく合わせてきたバティアシュビリは、やはり並々ならぬものがあったのでしょう。
 オケとの調和という点でも、遅めのテンポによく(我慢して?)合わせていたようですが、緊迫感の欲しいフィナーレで、やはりはしってしまうのは、分かる気がしました。対するオケの方は、木管に丸く平和な雰囲気の音を出されると、シベリウスで、なんか違和感。
 「新世界より」も、刻むような遅めのテンポで(休止符の箇所はよいとして)、指揮者のお国ものにしては、スラブ独特の香りが薄く、ちょっと吹奏楽的に思えるほど管が目立つせいか、弦の味わい深い音がほとんど届いて来ない(アンコール3曲目でようやく弦の音色をよく聴けた気がした)のは、狐につままれたような気にもなりました。席は3階の左サイド前方で、昨秋同じ会場の丁度反対側の席で聴いたシャイーのときは、全くそんなことはなく、弦のパートの音色も聴き取れて全体のバランスもすばらしかったのに、おかしいなあ。反応は、もちろん人それぞれなのですが、隣席のスーツの男性は、1-2曲目までは力ない拍手だったのに、3曲目からアンコール全3曲の後まで、始終割れんばかりの拍手。イルジーのファンかな。どこがそこまで良かったんでしょー?
 7月16日(金)に、教育テレビ「芸術劇場」で放送されるようです。
 ハチャトリアンのviolin協奏曲(とショスタコーヴィチの交響曲第1番)という曲目から、明日の一般発売日だけはチェックしていた都響の9/24定演ですが、ソリストがキャンセルしていたことを最近知りました。代役は、なんと、セルゲイ・ハチャトゥリアン! 作曲家と同じアルメニア出身で、CDもシベリウスとのカップリングでリリースしています。えてして代役にえ?!と驚くような人を呼んでくるパターンてありますが、今回に関しては、2,500円~6,500円で聴けるなんて、本っ当ーに価値あります(まだLiveで聴いたことないけど)。ようやくLiveが聴けるー。

 本日は、急に思い立って、日本橋三井タワーのアトリウムコンサートへ。
 ハチャトリアンのvlコンチェルトがお目当てでしたが、これはマリンバの演奏でした。音色的にはviolinほどの憂いは出しづらい気がしましたが、violinの楽譜をそのまま演奏しているとのこと。視覚的にも、あっちへいったりこっちへいったり手強い曲というのが見て取れました。ピアノパートも好演。入場無料で良質なコンサートですが、弦は音響的に少し聴きとりづらいのが残念でした。

ニーノ・ロータ:即興曲 フォーレ:ピエ・イエス サラサーテ:カルメン幻想曲 
近藤 薫(バイオリン/東京フィルフォアシュピーラー→仙台フィルゲストコンサートマスター)森 夕希子(ピアノ/ピアニスト) マスネ:タイスの瞑想曲 金木 博幸(チェロ/東京フィル首席)
ハチャトリアン:バイオリン協奏曲第3楽章 ブリガリア民謡:告白 モンティー:チャールダッシュ 安江 佐和子(マリンバ/パーカッショニスト)森 夕希子(ピアノ/ピアニスト)
ガエターノ・ドニゼッティ、歌劇「愛の妙薬」 @新国立劇場 2010.4.23 演出:チェーザレ・リエヴィ 指揮:パオロ・オルミ 出演:アディーナ…タチアナ・リスニック、ネモリーノ…ジョセフ・カレヤ、ベルコーレ…与那城敬、ドゥルカマーラ…ブルーノ・デ・シモーネ、ジャンネッタ…九嶋香奈枝 管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

 愛の妙薬は、全編にわたって流れるように麗しく、楽しく晴れやかな音楽が登場し、思わず拍子をとってしまいたくなる程(当然、劇場ではしませんが、してる人いた)。この演目が退屈・・・ときくと、不思議なくらい。演出はPOPに現代的で、古典的なのを好むstephには、ありがたみはないのですが、舞台にElisirの巨大文字、トリスタンとイゾルデの巨大本、ネモリーノが赤毛、アディーナが銀髪、ベルコーレが紫の髪、原色を使った衣装と、演劇が好きな人にはうってつけの楽しめる舞台。あやしいのはドゥルカマーラ(髪は緑)のはずなのに、ベルコーレが必要以上にあやしく見えたは、ひょっとすると元のルックスがいいのか? 終演後はじめて2人の日本人歌手を意識したくらい、共に立派な歌唱で好演。演奏は、前奏曲の若干のバラつき、盛り上がっても全く速くならないテンポに、ちょっと心躍らない部分はありつつ。
 なんといっても、今日、その魅力にとりつかれそうになったのは、ネモリーノ役のテノール、カレイヤ。外見的に丸い(!)フォルムも手伝って、ちょっと情けない感じの一途なネモリーノが印象的。美声というよりも、個性的な響き(あえて声とはいいません、リアルに響きという感じ)なのですが、その響きになんとも引き付けられるのです。例えていうなら、丁度セレナードでも聴くような場面で、目をつむって聴いているうちに優美な男性を想像してしまう、ような。少し哀しげな短調のフレーズがぴったりきて、切なさがつのります。ひょっとすると、悲しい役がはまるのでしょうか。これはCDでは分かりにくく、劇場でこそ堪能できる良さでしょう。来年はMETとともに来日公演の予定!!
 アディーナは、予習盤に耳慣れていたせいか、もう少しfが届いてきてほしかった。ブレスをしているのは、遠目からでも随分分かったのですが。舞台で夫婦共演というのは、あまり感心しません。と書いたところで、もう別れていたことが発覚。。。
 この日の席は、4階1列目。手すりが視界の妨げになるので、3列目の方が視界は良いくらい。実はC席よりD席の方がお得かも!
 予習盤は、フランチェスコ・モリナーリ・プラデルリ指揮フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団のCD。オケは豊かに響いて、ジュゼッペ・ディ・ステファノ(t)もさることながら、ヒルデ・ギューデン(s)も美声とは思わないものの高音の伸びが忘れ難い。
ルノー・カプソン ヴァイオリン リサイタル 2010.3.21 ルノー・カプソン(ヴァイオリン) / 児玉 桃(ピアノ) ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 encore タイスの瞑想曲 ラヴェル:ソナタ第2楽章

 TOPPAN HALLの入り口横にある、白い大理石風のベンチに腰掛けると、じんわりと温かい。こんなご時世の中、暖房が入っていた!座っているうちに、煮込みモードになってきて、ホールへ入場。
 この日のviolinリサイタルは、なぜかお国ものを集めたフレンチ特集、でもとにかく新進気鋭(のはず)のviolinist。比較的ラヴェルが演奏機会が少ないかもしれませんが、なんか意外性のないPGではありません?しかし、聴いてみれば、メジャーな曲を完璧に演奏するのも大事だなと。&もっと他の曲も聴いてみたい(結局違う曲やれっていってる?)。
 まず、ドビュッシーですが、なんともいえない色が混ざったような雰囲気のするこの曲を、豊かな音色で小気味良く奏でる様は、理想といってもいいかも。聴いている間にテクニック云々を心配しなくていいというのは、なんと心地よいことか。この安定感、安心感。
 そしてラヴェルですが、この曲はCDで聴いていても、正直言ってちっとも良さが分からなかったのです。第2楽章がブルースで、第3楽章は無窮動で、工夫は凝らしているけど、楽しくもないし癒されない。。。アットホームな環境で聴くと、すごく多彩なリズムでエネルギーに満ち、なかなか面白いではないですか。これぞラヴェル。
 後半は、ソナタの代表的な名曲。凝縮された小さな音と、透明感のある響きで曲の内面を表現する、そんなイメージのとおり。しかも弓の返しや音の処理などにきずが全くない上で音が美しい。。。しかし、ピアニストに関しては・・・厳しいようですが、清んだ音色のviolinに対して、それと同等以上のピアノを望みたい。パートナー選びって大事ですね。
 とはいえ、音楽の解釈に美音がそろったviolinistとなると。。。TOPPAN HALLにて理想のviolinistに出会ってしまったかもしれない(!)。
 なんせラヴェルは15分程度。アンコール含めても聴き足りない感はあったものの、30代前半という年代からしても、これからさらなる活躍を期待! 
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